日鉄P&Eが手掛けたプロジェクトをご紹介します
Project03
工事区間30.1kmにおよぶ 西部幹線建設
2025年3月完工を目指して着々と前進中
山口県内8市に都市ガスを供給している山口合同ガス(株)が掲げる「安定供給のより一層の向上」のもと、83km(うち約31km施工済み)の西部幹線を各拠点へ接続する長期的な計画が進められています。今回はこのうち約30.1Kmを西部幹線山陽小野田工事事務所が担当し、工事も足かけ4年となる長期で現在着工から1年が経過しています。工事区間は19工区に分かれており、施工時期が制限される区間から優先して施工を開始。西は彦島工場に、東は柳井工場への接続によって供給網を強化し、安定供給を目指しています。
About 工事概要
発注者 | 山口合同ガス(株) |
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工 期 | 2021年1月~2025年3月 |
工事場所 | 山口県下関市長府扇町~ 山口県山陽小野田市字末広 |
仕 様 | 高圧500A×30.1km、 設計圧力4.0Mpa、 鋼材規格API 5L 360M(X52)、 PSL2(ERW鋼管) |
山口合同ガス(株)主要幹線ルート図
14工区、厚狭川を渡る推進工事のための立坑築造中
西部幹線の開削工事で使う管長は運搬制限に対応して主に9m
(一部12mも使用)
推進工事で主に1.5mのガス管を使用。ヤードで加工しています。
2工区夜間工事。国道2号線規制。
山陽小野田工事事務所からクルマで約30分
Interview 工事状況
PERSON
01
2025年3月の完工を目指して、
まずは無事に1年目を終えました
まずは無事に1年目を終えました
高圧工事ですが、即日復旧~道路開放が条件です。
昼の工事は9時から17時、夜は21時から翌6時、「アスファルトをはがすところから始まり、管を入れて溶接して、最終的には道路を復旧する」を繰り返しています。とにかく時間との闘いです。
国道の舗装が一部、厚いところがあり、通常は15cmくらいですが、ここは最大80cmもある部分があって、カッターを入れるのも一苦労です。推進工事75か所あるというのも規模の大きな工事で、当社で24人、全体では毎日120人から150人が動いています。
工事の際は片道通行が続かないよう、工事区間はできる範囲で調整するようにしています。夜間でも交通量が多い場所もあるため、やはり時間厳守は絶対です。だからと言って、安全をおろそかにはできません。安全第一で完工を目指します。通行されるみなさんにご不便をかけながら「やらせていただいている」という精神が、当たり前のようですごく大切なことなのだと思いながら、日々、現場の管理にあたっています。
工事事務所のすぐ近くを走る国道190号線
PERSON
02
14工区 厚狭川の下を横断する
約100mの推進工事
約100mの推進工事
現在は、約15mの発進立坑を築造しています。珍しいことではないのですが岩盤が硬いので、工期短縮の工夫が必要になりそうです。推進の場所も岩盤で、圧力をかけて押す「元押し」の段階で止まってしまう可能性もゼロではなく、先端のビットを交換できるタイプを準備して臨みます。
重要なことは地元最優先です。それから法令順守。当たり前のことかもしれませんが、いまでも特に意識して現場に向き合っています。
約100mの川向う、到着立坑を確認する
岩盤が硬いという発進立坑。工期遅延とならないよう工夫が必要
PERSON
03
8工区 4%程度の勾配も
坂道で難しい工事
坂道で難しい工事
8工区は坂道が多く、配管の角度合わせが難しいです。ガス管の切り合わせの角度が2度までと決まっているので、1度の切り合わせで何cm上に上がるかを計算で出すなど、事前の準備が大変な現場です。
入社3年目ですが、年の近い先輩が多いので、心強いです。夜間工事でも「いつでも電話をかけてこい!」という頼もしい声に助けられています。
8工区 配管の角度合わせ
\プロジェクトメンバーをご紹介/ Member
下関1~7工区 工区長
兼 施工管理者
K.T
担当している1工区は、長府供給所からの起点となる工区です。現在は夜間工事で、通行量の多い国道2号線に向かって進んでいます。すでに終えている海側はとにかく水との戦いで、時間も限られる中、みんなで苦労をしました。特に2次協力会社の土木さんはガス管工事が初めてなので、私のこれまでの経験に加えて更に細やかな指示や指導が求められる現場を担当しているのだと改めて実感しました。
夜間工事
施工管理者 Y.M
21時から始めて、23時までに掘り終わらないと、復旧が間に合わないので、心を鬼にして空埋め(中止)をします。深さ1mくらいのところから水が湧いてきて、その対応に時間がかかってしまう場合があるんです。また、車道外側線のすぐ脇に電線共同溝があり、そこにも水が溜まっていて、水を汲みすぎると、下の砂層がひっぱられて崩れてくる可能性があるので、矢板を差しながら慎重に進めています。
矢板を差しながら慎重に作業を行う
施工管理者 K.I
11工区は大型車両の往来も非常に多い国道2号線で、年末年始の道路工事抑制期間が3週間と非常に長いことから仮復旧のままだと目地や轍ができ通行に支障となる可能性もあることから本復旧を年内に終えなければいけません。
また、17工区の推進現場も11工区同様に大型車の通行が多く、立坑の覆工板の設置に関しては、道路との段差が限りなく小さくなるよう細やかな施工に努めました。また日常の沈下測量で段差管理に努めています。
舗装本復旧・推進
プロジェクト当時のものとなります。